田舎住職 つれづれのつぶや記

仏教・禅のこと、お寺の日々のこと

修行時代の友人と

田舎に帰って来て、今年の春で丸六年になります。

小学校一年生だった娘が、もう中学生です。

振り返ってみると、本当にあっという間の六年でした。

田舎に帰ってくるに当たり、「最初の五年くらいはきっと大変だろうな」と想像はしていたのですが、実際には自分が想像していたより大変な日々だったというのが正直な感想です。

新型コロナウイルスの影響はもちろんのこと、二度の引っ越し、庫裏の改築、晋山(住職になること)などがあったことも大きかったと思いますが、私一人の環境の変化ではなく、家族五人の環境の変化だったということも大きかったと思います。

自分が生まれ育った場所とはいえ、やはり環境が変わるということの影響は大きいですね。

六年が経過して、そんな環境にもようやく慣れてきたように感じています。

今までは、「やらなければいけないこと」をこなしていくことに精一杯で自分自身にもあまり余裕がありませんでしたが、これからは「自分がやりたいこと」を少しづつ日常の時間の中に作っていければと思っています。

さて、先日は修行道場の同期の人たちとの集まりありました。

私が修行道場に行ったのは、今から十六年前になります。

出来ることならば直接会って集まりたかったのですが、それぞれ東京や岡山、福岡と遠方の人ばかりだったので今回はオンラインでの集まりでした。

修行道場を卒業してしばらくの間は、本山等の行事で顔を合わす機会もあったのですが、それぞれ住職になったり結婚をして子供ができたりと皆忙しくなり、久しく顔を合わせていませんでした。

中には十年以上会ってない人も。

しかし、それだけ年数が経っていても、まるで昨日まで一緒に生活していたかのよう皆が話をしていたことに感動しました。

「同じ釜の飯を食う」

と言ったりもしますが、まさに携帯電話やテレビ、新聞など外部からの情報がほとんど入ってこない環境の中で、一年間毎日顔を合わし、三度の食事を一緒に食べて生活を共にしたというのは人同士の繋がりというのはやはり深いんだなと感じました。

あの一年が、自分にとって本当に大切な時間だったことを再確認させてもらった楽しい時間でした。